モラハラ夫は精神病?夫を救う治療法とは。

モラハラに悩んでいる人なら感じたことがあると思いますが、モラハラをする人は普通の人と違います。

性格が同じ人なんていないので、違うのが当たり前なんですが、それが個性という言葉では片付けられないような違いなんです。

なんでそんなことで怒るんだろう?なんでそんなこと気にするんだろう?なんでなんで?と私は元夫に対して理解できないことばかりでした。

もしかして精神病なのでは?と思っている妻もいるかもしれませんが、実はモラハラ夫は精神病ではなく、ある障害を持っている可能性があります。

その障害とは!?また、治療法はあるのでしょうか?

モラハラは精神病なのか?

精神病というのは妄想と幻覚を特徴とした症状のことで、主にうつ病や統合失調症が該当します。

うつ病や統合失調症の患者さんは急に不安を感じたり、やる気が起きなかったり、自殺未遂をしてしまったりと精神的に追い詰められてしまうことがあります。

放っておくと学校や会社に行けない、人に会いたくない、布団から起き上がれないなど普通の生活が困難になってしまうケースもあります。

これに比べてモラハラ夫は妻の前では常に偉そうです。

自分は弱い人間だ、何もかも俺が悪いんだなんて弱ってることろ、見たことないですよね?

ということは精神病ではなさそうです。

ですが、モラハラをする人は誰も気にしないようなことで突然怒り出したり、その怒り方が異常だったり、人のことを散々罵った後何事もなかったかのように話しかけてきたり…『この人ちょっとおかしいんじゃないの?』と感じることがよくあります。

病んでるわけではないけど、普通の人の精神状態とはズレていますよね。

モラハラをする人は実は精神的に弱く、いつも誰かに側にいてもらわないとダメな人です。⇒言葉のDVをする人の心理と原因

本当は弱い自分を認めたくないから、『俺は強いんだぞ』『俺に逆らったら怖いんだぞ』と恐怖で妻を支配しているのです。

それならやっぱり精神病なのでは?

実は私もモラハラが精神病に当たるのかはっきりした答えを得ることができませんでした。

その代わりにモラハラ加害者に多い障害があることがわかりました。

モラハラに多い自己愛性パーソナリティ障害

自己愛性パーソナリティ障害とは『自分が一番好き』という意味ではなく、『ありのままの自分を愛することができず、自分は優れていて素晴らしく特別で偉大な存在でなければならない』と思い込む障害のことです。

自己愛性人格障害の特徴は以下の通りです。

①恥を知らない
②常に歪曲し、幻想を作り出す
③傲慢な態度で見下す
④妬みの対象をこき下ろす
⑤常に特別扱いを求める
⑥他人を平気で利用する
⑦相手を自分の一部とみなす

具体的な例としては、

  • 自分は才能のある特別な存在だと思い込み、それに伴った発言が多い
  • 他人に意見されることが許せず、屈辱感を味わうとカッとなる
  • いつも自分が中心でいないと気が済まない
  • 周りからの賞賛を必要としている
  • わがままで他人の都合はおかまいなし
  • 他人に対する言葉遣いが攻撃的
  • 自分より弱い人間を従えて自分は王様でいる
  • 自分の欲望のために平気で人を傷つけたり、嘘をついたりする
  • 自慢ばかりする
  • 人の気持ちに気づけない

自己愛性パーソナリティ障害には周囲を気にしない『無自覚型タイプ』と周囲を気にしすぎる『過剰型タイプ』があります。

上記の具体例は無自覚型タイプです。モラハラ夫に当てはまる項目が多いのではないでしょうか?

一方、過敏型タイプは

  • 注目されることを避ける
  • 周りからの評価を気にする
  • 恥ずかしがり屋で、自分の意見や感情を表に出すことが苦手
  • 傷つけられたと感じやすく、とことん落ち込む

などがあげられます。

自己愛性パーソナリティ障害になってしまう原因はやはり幼少期の環境が大きく関わっていて、親から褒められなかった、期待されすぎたなど、ありのままの自分ではいられなかった過去がこのような人格を作り上げてしまっているようです。

自己愛性パーソナリティ障害の治療法

個人精神療法

薬を使わずに医師やカウンセラーと1対1で面接しながら治療する心理セラピーです。
1回の面接時間は30〜1時間、それを週に1、2回行います。
面接の内容に決まりはなく、患者さんによって変わります。
自分の話を一生懸命聞いてくれる人がいるということはとても心強いですよね。
だからこそ、患者と医師との関係が重要になります。
この個人精神療法は信頼関係が崩れてしまうと続けることができないし、人によっては良くなるまでに何年もかかる場合もあります。
そのため、治療を途中で投げ出してしまう人も少なくありません。

グループ精神療法

同じ障害を持つ人が集まって話し合ったり同じ作業をして症状の改善を目指す治療法です。
同じ障害を持っているということは同じ苦しみを味わっているということでもあります。
相手の話を聞いて共感したり、問題点に気づくことで症状の改善が見込めます。
その中でも患者さんにとって一番嬉しいことは『苦しんでるのは自分だけじゃない』と前向きな気持ちになれること。
モラハラ夫の中には本当に自分は悪くないと思っている人もたくさんいますが、自分のモラハラを治したいと苦しんでいる人もいます。
そういう人には一緒に頑張れる仲間と関わるこの治療法が大きな助けになるのではないでしょうか。

薬物療法

先ほど書いたように、モラハラ夫には自覚がない場合も多いです。
そのような人には治療に通ってくれと言ってもなかなか上手くいくものではないかもしれません。
そんな時は薬を服用するという治療法もあります。
自己愛性パーソナリティ障害で使用される薬は抗うつ剤や精神安定剤が多く、即効性もあります。
抗不安剤でイライラや不安を抑えることもできますが、それは一時の効果にすぎません。
薬に頼りすぎると依存症になる恐れもありますし、根本的な部分から治療するのであれば薬物療法以外の治療法と合わせて行っていく必要があります。

家族療法

自己愛性パーソナリティ障害は遺伝するものではありませんが、子供は親の姿を見て育つので、特性が受け継がれてしまう可能性も十分にあります。
それを防ぐために家族全員で治療することを家族療法と言います。
これは家族全員が治療者と面接を行い、親子関係やコミュニケーションのあり方の見直し、足りない部分を補っていく治療法です。
自己愛性パーソナリティ障害と付き合っていくのは本人だけでなく、その家族にとっても大きな負担のかかる問題です。
モラハラ夫をものすごく憎く感じたり、離婚したいと思ったこともあったはず。
しかし、やっぱり大切な家族の存在。それはモラハラ夫も同じです。
大切な家族が自分のために一緒に治療を受けてくれることは大きな励みになりますし、治療を受けることで家族も夫への接し方や家族としての今後のあり方を考えることができ、絆を深めることができるでしょう。

夫婦療法

何か問題が起こった時、その責任を相手に押し付けてしまう夫婦。
ダメな配偶者のために尽くしすぎてしまう夫婦。
他のことに目を向けてわざと夫婦の問題から目をそらす夫婦。
このような夫婦はどちらかが自己愛性パーソナリティ障害である可能性があり、それが原因で離婚に至るケースもあります。
そんな時に夫婦で一緒にカウンセリングを受ける治療法を夫婦療法と言います。
カウンセラーを挟むことでお互いの思いを冷静に聞くことができたり、助言を聞いて自分の行いを省みることもできます。
自己愛性パーソナリティ障害とは違いますが、セックスレスで悩む夫婦が二人でカウンセリングを受けることで今まで相手のことを誤解していたことに気づき、問題が解消されたという話を聞いたことがあります。
一人で抱えていても解決できない問題も、第三者を挟むことで解決の糸口が見つかるかもしれませんね。

まとめ

モラハラは精神病に代表されるようなうつ病や統合失調症とは特徴が異なりますが、自己愛性パーソナリティ障害の特徴に似ているものがあります。

自己愛性パーソナリティ障害の判断は正式なマニュアルに沿って行われるので、私たち素人には判断することはできませんが、モラハラをする人の中にこの障害である人が多いというのは事実であり、もしかするとあなたのは自己愛性パーソナリティ障害かもしれません。

障害と聞くとなんだか大問題のような気がしますが、病院で治療を受けることができ、症状の改善も見込めます。

家族で取り組めるものもあるので、夫一人の問題として捉えるのではなく、家族全員の問題として一緒に治療を受けてみるといいのではないでしょうか。

 

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