モラハラで離婚するとき、親権はどうなる?決めるときの基準を知ろう。

子どもは夫婦にとって宝物です。

お互いへの愛情が冷めて離婚することになっても、子どもへの愛情が薄れたわけではないので親権は絶対に譲りたくないという人が多いと思います。

親権者を決めるときに重視されるのは、両親の健康面や経済的な問題、育てていく意志などですが、もっとも優先されるのは子どもの幸せです。

モラハラが原因で離婚することになったとしても、子どもにとって幸せだと判断されれば、モラハラをしていた側が親権者になることもあります。

でもモラハラをするような人に大事な子どもは渡したくないですよね。

モラハラ夫(妻)から親権を勝ち取るためにはどうしたらいいのでしょうか?

子供を人質に離婚拒否!?

モラハラとは常に人を見下して、暴言をはいたり、人格否定をするなどの精神的な暴力のことです。

男女ともに被害を訴えていますが、現在の割合では妻からの訴えの方が多く、夫のモラハラが原因で離婚する夫婦が多いです。

モラハラ夫はなかなか離婚に応じてくれません。⇒必要なのは証拠と覚悟!モラハラ夫と離婚するためには何をしたらいい?

そのため、離婚を回避するために子供を人質に取る可能性があります。

『離婚してもいいけど子供は絶対に渡さない』と言えば妻が離婚を諦めると思っているので、このような発言で妻を脅します。

中にはモラハラ夫の両親までグルになって『孫は絶対渡さない!』と勝手に自分の家に連れて行ってしまうケースもあります。

もちろんモラハラ夫にとっても子供は可愛いので本当に親権を譲りたくないという思いもあるでしょうが、『離婚したくないから』『悔しいから』という思いが強いことは間違いありません。

また、離婚することになってから急に子どもの面倒を見るようになる人もいます。

今まで散々、妻に育児を押し付けてきたのに親権のために急に子どもと関わるようになったり、おもちゃを買ってあげる、わがままを聞いてあげるなどの方法で子どもの気を引こうとしたり、ひどい時には妻の悪口を子どもに吹き込んで自分の味方につけようとするなどの行動に出ることもあります。

このような方法で親権を取られてしまうなんて許せないですよね。

では実際に、どうしたら親権を勝ち取ることができるのかお伝えします。

ポイントを抑えて親権を勝ち取る

親権を争う時には子どもの気持ちや子どもの幸せが重視されるので、お互いにいくら『子どもは渡さない!』と言い合っても意味はありません。

まず、親権者を決める時に重視されるポイントです。

  • これまでの監護状況
  • 子どもを育てるための経済的な余裕があるか
  • 心も体も健康であるか
  • 子どもの気持ち
  • 子どもの年齢
  • 子どもにかけられる時間がどれくらいあるか
  • 子どもに対する愛情

これまで父と母、どちらが主体となって子育てをしてきたかはとても重要です。
離婚後もなるべく今までと同じ環境で生活ができるように、今まで子どもと多く関わってきた方が親権者になりやすいと言えます。
別居している場合は、子どもと一緒に住んでいる方が有利です。

親権者になった場合、子どもを育てていける経済的な余裕があるか、子どもと関わる時間が十分に取れるかということも大切です。
親権者になったのに経済的な問題で子どもに苦労をさせてしまったり、全然かまってあげられず寂しい思いをさせてしまうようであれば子どもにとって幸せとは言えません。
じゃあ収入が少ない妻は親権者になれないのかといったらそうではありません。
子供がいる夫婦が離婚する際には養育費の支払いが命じられているので、その養育費とパート代などで生活していけばいいのです。
ただし、妻に浪費癖があり、借金がある場合などは難しいかもしれません。⇒養育費の相場と増額する方法。離婚理由と養育費は関係ない!

子どもを育てるには心も体も健康であることも望ましいです。
重い病気がある、うつ病で精神的にまいってしまっているような場合には子どもを育てていくのは難しいと判断されます。

子どもが小さいうちは父親より母親の愛情の方が必要と考えられるので、現在は9:1の割合で圧倒的に母親が親権者になることが多いですが、大きくなれば子どもも自分の意思をしっかり持つことができるようになるので、子どもの気持ちが尊重されます。
上記のようなポイントと子どもの気持ちによって親権をどちらが持つかが決まります。

なので、お互いに親権を譲りたくないのであれば、このポイントを抑えながら自分がどれだけ親権者に向いているかをアピールしましょう。

家庭裁判所調査官を味方にする

親権を争って調停を開いた場合、その調停中に家庭裁判所調査官という人が家庭訪問に来ます。

この家庭裁判所調査官は親権争いに影響力を持っている人なので、その人の調査報告はとても重要になります。

家庭裁判所調査官を味方につけると親権獲得のために有利に働くので、家庭訪問の際は準備万端の姿勢で臨みましょう。

現在どちらが子どもの面倒を見ているか

家庭裁判所調査官は現在子どもが同居している家の環境や子どもと親との関わり方などを見ます。
不衛生な環境で食事もカップラーメンばかりだったらいい印象は与えられません。
子どもにとって望ましい環境を整え、愛情を持って子どもに接している姿を見せましょう。
もちろんその日だけいい環境を作って、普段はゴミだらけの部屋で生活しているなんてやめてくださいね。
家庭裁判所調査官は子どもと面談を行い、子どもの気持ちや両親との関わり方なども聞き出しています。
まだ小さい子には心理テストなどを用いて心理状態を理解しているので、小細工は見抜かれます。

今まで子どもの面倒は誰が見ていたか

家庭裁判所調査官はこれまでの環境も細かく調べます。
子どもの負担はなるべく減らしたいので、今まで子どもと多く関わっていた方が親権を持つのに適していると考えられます。

  • 赤ちゃんの時にミルクを飲ませていたのは誰か
  • オムツ替えをしていたのは誰か
  • お風呂に入れていたのは誰か
  • ご飯を食べさせていたのは誰か
  • 朝起こしていたのは誰か
  • 着替えさせていたのは誰か
  • 保育園の送り迎えをしていたのは誰か
  • 学校行事に参加したのは誰か
  • 休みの日に子どもと遊んだのは誰か

このように細かい質問をたくさんされます。
父親は仕事のため、母親がこのような面倒を見ている家庭が多いと思うので、このような点からも母親の方が親権者になりやすいと言えるかもしれませんね。

その他

相手は以前から全く育児に関わってこなかった場合はそれを伝えて、親権を持つべきではないと訴えたり、今後の養育方針を明確にして伝えるなど、子どものためになることがあれば積極的に話しておくといいでしょう。

モラハラ加害者でも親権を持つことはできる

モラハラをするような人に親権がとれるわけがないと思われがちですが、実は親権と離婚の原因は関係ありません。

たとえ妻が夫にモラハラをしていたとしても、先ほどあげた点から見て『母親の方が親権者に適している』と判断されればモラハラ妻でも親権を取ることができます。

ただ、夫に対するモラハラが子どもの前で行われていたかどうかによって子どもへの影響は変わってきます。

例えば子どもの前で『あなたって本当に役立たずね』と夫を罵った場合と、子どもがいないところで同じセリフを行った場合は、前者の方が子どもにとって悪影響を与えていることは確かです。

父に対して常に暴言を吐いている母を子どもは怖いと思うかもしれないし、自分に向けられた言葉じゃなくても暴言を聞かされる環境は子どもにとっていいものではありません。

このような場合、この点に関してはモラハラをしていた方が親権者にはふさわしくないと判断されるでしょう。

また、モラハラは言葉によって精神的に相手を追い詰めていきます。

夫がモラハラをしていた場合、条件的に妻の方が親権者にふさわしくても『お前に子どもが育てられるわけがない』『お前に育てられる子どもは不幸になる』など夫から言われ続ければ妻は『私と一緒に暮らしたら子どもは不幸になる』と洗脳されてしまいます。

絶対に譲りたくないと思っていたのに夫のモラハラによって自信をなくし、親権を諦めてしまう可能性もあります。

いくら母親が親権者になることが子どもにとっての幸せだったとしても本人が『私には育てられない』と放棄してしまえばそれまでです。

離婚は精神的にものすごく疲れるし、いつになったらこの苦しみから解放されるのだろうと暗い気持ちになります。

だからモラハラ夫の言葉が余計にグサグサ刺さるかもしれませんが、そこで負けてはいけません。

自分はこの子の母親なんだという強い気持ちをなくさないで最後まで戦いましょう!

子どもの前で争わないで!

子どもは本当に敏感です。

説明しなくても両親の仲がうまくいっていないことはちゃんとわかっています。

まだしゃべれない赤ちゃんだって不安を感じています。

大好きな両親がケンカする姿を見ている子どもの気持ちを考えてあげていますか?

『この子は絶対に渡さない!』と言い争う声を聞いた子どもは『自分のことでパパとママがケンカをしている』と察します。

親権を取るために『パパとママどっちが好き?』と聞かれた子どもは自分の答えによって何かが大きく変わってしまうこともわかります。

親権のために一生懸命になるのは当たり前ですが、まずは子どものことを1番に考え、子どもの前では争わないように気をつけましょう。

そして子どもの様子を常に気にかけ、心のケアも忘れずにしてあげてくださいね。

まとめ

夫婦にとって大切な子ども。でも離婚することになったらどちらかは子どもと一緒に暮らせなくなります。

だからどちらも親権は譲りたくないですよね。

親権者を決める時に一番重要なのは『子供の幸せ』です。

父と母、どちらがふさわしいかは細かい調査によって決まります。

モラハラで離婚する場合でも調査の結果、子どもにとって幸せだと判断されればモラハラをしていた側が親権を持つこともできます。

つい相手のモラハラを訴えたくなってしまいますが、そこは親権とは関係ないのでいかに自分が親権者として適しているかをアピールしていきましょう。

 

こちらの記事もご覧ください。⇒妻のモラハラへの対処法。離婚も視野に入れてモラハラの証拠を集めておこう!