婚姻費用だけじゃ足りない?別居した妻の生活費の相場。

婚姻費用は離婚はしていないけど別居はしているという夫婦の間に発生するお金のことで、収入の多い方が少ない方の生活費を負担する制度のことです。

夫の方が高収入な家庭が多いと思うので、妻が婚姻費用をもらうのが一般的ではないでしょうか。

婚姻費用は夫婦の収入や子どもの有無、年齢によって変わってきます。

が賃貸で生活するのと実家で生活するのとでも家賃や光熱費に違いがありますよね。

実際に婚姻費用を決める時は裁判所の資料を参考にして計算されるので、自分たちがどのレベルなのかを知り、お互いに納得のいく金額を導き出しましょう。

婚姻費用は何に使う?

婚姻費用は人が生きていくためにかかる生活費のことです。

住むところ、着るもの、食べるものはもちろん、医療費や一般的に必要だと思われる交際費や娯楽費も婚姻費用に含まれます。

毎週エステに行く、高級ブランドのバッグを買うなどの贅沢をするために十分な金額はもらえませんが、普通のお店でお友達とご飯を食べたり、ショッピングをするくらいの金額は婚姻費用として計算されています。

子どもがいる場合は子どもにかかるお金も婚姻費用に含まれます。

幼稚園や保育園では入園料や保育料、給食費もかかります。

私が以前勤めていた幼稚園では入園料が5万円。保育料は家庭によって違いますが18,000前後だったと思います。

その他、スクールバス代や冬の暖房費などを合わせると結構な金額になります。

妻が無職や収入の少ないパートだった場合、子ども1人を育てるだけでもかなり生活が苦しくなることが想像できますね。

そうならないためにも婚姻費用はしっかり請求しましょう。

別居中の妻の生活費の相場

これは一人暮らしの女性が1ヶ月に使う家賃を除いた生活費の相場です。

〜34歳 35〜59歳
食費 36,943 41,643
光熱費 7,443 11,716
交通・通信費 18,082 27,663
服飾費 10,161 10,099
趣味 19,830 23,779
保健医療費 4,399 6,964
その他(諸雑費) 22,296 33,892
合計(除く住宅等) 119,154  155,756

34歳までで月に約12万円、35〜59歳で月に約16万円かかります。

住んでいる地域によっても変わってきますが、家賃はここにプラス5〜7万円くらいでしょうか。

この金額は常陽銀行のサイトに載っていたもので、見るサイトによっては金額が異なりますが、だいたい13万〜17万円くらいが相場のようです。

30代前半で収入が20万円あったとしても、けっこうカツカツですね。

私は今アルバイトをしていますが、月の収入は10万円前後。もし今別居したら完全に自分の収入だけでは生きていけません…

では、私が生活をしていくためには主人からどれくらいの婚姻費用をもらうことができるのでしょうか。

婚姻費用の相場

最初に婚姻費用を決める際には裁判所の資料を参考にすると書きましたが、それが養育費・婚姻費用算定表です。

夫婦2人の場合

私の家庭は私と主人の二人暮らしで子どもはいません。主人の年収が570万円前後。私の年収が120万円前後。
この表で主人の年収と私の年収が交わるところを見ると婚姻費用は6〜8万円です。
月に17万円の出費があるとして、主人からもらえる婚姻費用が8万円ということは自分で出さなくてはいけない生活費は月9万円ということになります。
毎月の収入が10万円なので生活費を出すと残りは1万円。贅沢はできないけど、それなりの生活はしていけるという程度でしょうか。
もし私が無職だったらもらえる婚姻費用は8〜10万円。ちょっと不安になる金額ですね。
ただ、婚姻費用は現在の収入ではなく、無職の場合でも働ける環境にあるのであれば働いた場合の収入で計算されます。
なので今私が無職だとしても働くことができる環境にいるので、10万円はもらえないと思います。
婚姻費用だけでは生活が苦しいことが予想されるので、自分も働いたほうがいいかもしれませんね。

子どもがいる場合

妻が子どもを育てている場合は婚姻費用も少し増えます。
夫の年収が600万円、妻の年収が100万円。10歳の子ども1人の場合の婚姻費用は10〜12万円。
同じ条件で15歳の兄弟がいた場合は12〜14万円。
このように子どもの年齢や人数によっても変化します。

実家に戻った場合

妻が一人暮らしではなく、実家に戻った場合はどうでしょうか?
私は別居した時に実家に戻りましたが、家賃や光熱費は一切払っていません。
それなら婚姻費用も減額されるのかというとそういうわけではありません。
婚姻費用は夫婦で話し合って決めることもできますが、婚姻費用が足りなくなった場合や払ってもらえない場合は婚姻費用分担請求調停を起こします。
この調停になった時に実家に戻ったからといって減額されたというケースはあまりないようで、実家にいても賃貸で生活しても同じ額の婚姻費用の支払いを命じられることが多いようです。
なので、夫の立場でもし婚姻費用が高くて不満だという場合は調停になる前に家賃は含まない額で納得できるように話し合ったほうがいいかもしれません。

婚姻費用をもらうための手続き

婚姻費用は基本的に請求をした時からもらえるものなので、別居して3ヶ月後に請求をしたら請求をするまでの3ヶ月分の婚姻費用はもらえません。

生活費が底をついてきてからでは遅いので、別居をしたら早めに請求しましょう。

調停申立のために必要な書類は以下の通りです。

  • 婚姻費用分担請求調停の申立書(裁判所のホームページからダウンロードできます)
  • 夫婦の戸籍謄本
  • 給与明細や源泉徴収などの申立人の収入がわかる資料
  • 相手の収入がわかる資料(なくても可)
  • 申立に必要な収入印紙代1200円(コンビニや郵便局で購入できます)
  • 相手に手紙を送る時の切手代800円前後

申立書を書いたら裁判所に提出します。

申立をして2週間くらいでお互いの家に呼び出し状が届きます。 呼出状には1回目の調停の日時(申立から1ヶ月後くらい)が書かれています。

当日の流れです。

裁判所に着いたら待合室で待機します。この時、夫婦の待合室は別になっていて、顔を合わせることのないように配慮されているので、夫のDVが怖いという人でも安心です。

まず申立人が先に調停室に呼び出されます。

調停室には男女1人ずつ調停委員がいて、約30分間、調停を申し立てた経緯などについて質問されます。

申立人が待合室に戻ったら次は相手が調停室に入ります。

同じように約30分間、質疑応答があります。払う側にも事情や気持ちがあるのでここでしっかり話を聞いてもらい、終わったら待合室に戻ります。

その後、申立人が再び調停室に呼ばれて、調停委員から相手の主張を聞かされます。そして、婚姻費用算定表と相手の言い分なども考慮した金額が伝えられます。

申立人が待合室に戻ると相手もまた調停室に呼ばれて婚姻費用の金額を伝えられます。

調停委員が出した金額でお互いが納得できれば調停は終了で、もし納得できない場合は約1ヶ月後に第2回目、その1ヶ月後に3回目というように夫婦が納得するまで行われます。

もしどうしても調停で決着がつかない場合は、最終的に裁判に移り、裁判官に金額を決めてもらいます。

私は自分が別居した時、この婚姻費用をもらえるという制度を知らなかったので、別居していた間の1年間、元夫からは一円ももらいませんでした。

それどころか家に置いてきてしまったお金を使われてしまったのでマイナスです。

幸い実家で生活することができたのでよかったですが、仕事も辞めてしまったばかりだったので、もしアパートを借りたり、子どもがいた場合には最低限の生活をすることはできなかったのではないかと思います。

浮気やDVなど、あなた自身に別居の原因があった場合は婚姻費用をもらうことは難しいですが、そうではないのなら自分の生活を守るためにもぜひとも納得できる金額を請求してもらいたいと思います。

調停に必要な金額も高額ではないし、早ければ1日で終わる夫婦もたくさんいるのでチャレンジしてみてください!

まとめ

夫婦が別居して妻が1人で暮らしていく場合にかかる生活費は約13万〜17万円。

夫婦の収入にもよりますが、もらえる婚姻費用は数万円〜10万円、子どもがいても15万円くらいが相場です。

病気で働けない、小さい子どもがいて働けないなどの場合は考慮してもらえますが、働ける環境にいるのなら妻も収入があるとして計算されるので、もらえる額はもっと少ない可能性もあります。

婚姻費用だけで生活をしていくことは難しいと思うので、できるなら自分も働いたほうが経済的に安心だと思います。

別居してアパートを借りる場合は初期費用もかかります。

婚姻費用は請求した時からもらえるものなので別居をしたら早めに婚姻費用分担請求調停の申立をしましょう。

 

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