精神的DVとフラッシュバックの関係。きっかけや対処法を知り克服しよう!

トラウマという言葉はたくさんの人が知っていると思いますが、このトラウマが引き起こすフラッシュバックという言葉をご存知ですか?

覚せい剤を使用していた人が乱用ををやめて数ヶ月経つと幻聴や幻覚に襲われたり、戦争から帰ってきた兵士が戦闘ゲームなどで当時のことを思い出しパニックになってしまったという話を聞いたことがあると思います。

このような現象をフラッシュバックといい、このフラッシュバックは精神的DVとも深い関係があります。

精神的DVの後遺症『フラッシュバック』

フラッシュバックとは過去の衝撃的な体験が突然蘇り、今この瞬間に体験しているような感覚に陥ることです。

この衝撃的な体験というのは子供の頃のイジメや両親から虐待されていた過去、暴行被害や殺傷現場の目撃などのことで、この出来事で心に深く負った傷のことをトラウマといいます。

フラッシュバックはトラウマになる出来事で体験した時の痛みや悲しみを『思い出す』のではなく、『再び体験する』ものだと言えます。被害者の中ではそれくらいリアルに再現されているのです。

精神的DVがトラウマになっている人にもこのフラッシュバック現象が起こる可能性があります。

精神的DVの被害の内容や被害者が何に対して深い傷を負ったのかは人それぞれですが、精神的DVは人格否定や行き過ぎた暴言などで相手を追い詰めることが多いため、被害者は何かのきっかけで加害者から言われた言葉を思い出し、今言われているかのように感じてしまったり、何かを失敗した時にされた仕打ちの恐怖が蘇り手が震えたりしてしまいます。

中には発作を起こしたりパニック障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの心の病気を発症してしまう人もいます。

誰かの心を傷つけるということはこんなにも残酷なことなのです。

フラッシュバックを引き起こすきっかけ

では、何が原因でフラッシュバックは起こるのでしょうか?

フラッシュバックが引き起こされる原因はそのトラウマになった出来事と関係しているものに出くわしたからです。

自分をいじめていた相手に街で偶然出会ったり、自分が怖い目にあった場所に行った時などです。このような直接的に結びつくものが原因になっている場合もありますが、一見関係のなさそうなことでもフラッシュバックを引き起こす原因になる場合があります。

例えば、トラウマになる出来事が起こった時に嗅いでいた匂いや、聞いていた音、視界に入っていたものなどの感覚的なものもきっかけになります。

もし食事中に精神的DVを受けていたなら、その時と同じ食べ物を見ただけで気分が悪くなったり、テレビがついていたのであればその時に流れていた番組を見るだけで恐怖に襲われたりします。

私の周りには料理を残すとひどく怒る元彼に苦しめられ、無理をしてでも食べなくてはいけないという生活を続けていたらそれがトラウマとなり、どこのレストランにも入れない、入れても料理が出されると気持ち悪くなって一口も食べられなくなってしまったという人もいます。

突然蘇るだけではなく、このように気分が悪くなったりその出来事が頭から離れなくなったりするのもフラッシュバックと言えます。

フラッシュバック対処法

フラッシュバックを起こさないためにはトラウマになった出来事と関係のある人や場所には極力近づかないようにすることです。

私も元夫と暮らした地域には行かないようにしています。共通の友達とも連絡を取っていません。もらったものや思い出の写真などもすべて処分して彼の存在を消そうとしました。

しかし、先ほども書いたように感覚的なものがきっかけでフラッシュバックを引き起こす可能性があり、それらはなかなか防ぐことができません。

もし、突然フラッシュバックに襲われたら『これは今起こっていることではない』と自分に言い聞かせましょう。そしてゆっくり深呼吸をします。

私も元夫からの精神的DVの恐怖を思い出し、過呼吸で倒れるという体験を何度かしていますが、一度『ダメだ』と思ってしまうともう立ち直れません。

最初の段階で自分に『大丈夫』と言い聞かせ、ゆっくり呼吸することを意識するとすぐに治ったりするので、フラッシュバックが起こった際も今起こっていることではないということを言い聞かせ自分で自分を支えることが大切です。

また、不安や恐怖、トラウマなど一人で抱え込まず、誰かにゆっくり話を聞いてもらうことも大切です。

精神科を受診すれば必要に応じて薬も処方してもらえるのでひどい場合は利用してみましょう。

これはフラッシュバックに効果が期待される治療法です。

【持続エクスポージャー療法】
トラウマが発生した時の状況やその時の感情を被害者本人に語ってもらい、辛い感情に少しずつ慣れていくことを目的とした治療法です。これにより、脳に残っている辛い記憶が適切に処理されてフラッシュバックが起こりにくくなります。

【EMDR】
眼球運動を使用した治療法です。被害者にトラウマとなった出来事を思い出してもらい、治療する人が被害者の目の前で指を左右に動かします。それを被害者に目で追跡してもらい、20往復したら目を閉じて深呼吸してもらいます。これにより、辛い記憶や身体の感覚が変化してフラッシュバックの症状を緩和させることができます。

これらの治療法は辛い出来事を思い出さなくてはいけないため、被害者に大きな負担がかかります。自己流でやったりせず、必ず専門家のもとで行うようにしてください。

タイムスリップ現象

タイムスリップ現象というものをご存知でしょうか?

イメージ的にはフラッシュバック現象と似ていますが、フラッシュバックがトラウマを思い出してしまう行動であるのに対し、タイムスリップ現象は過去の出来事を今の出来事と思い込んでしまう現象です。

タイムスリップ現象は自閉症や発達障害の子に多く見られ、よくあるのが友達に対していきなり怒ったり危害を加えたりする行為です。

なぜ怒ったのかを本人に聞くと『前に叩かれたから』『前に怒られたから』などの回答が返ってきます。

その『前』というのが数ヶ月前、あるいは数年前とかなり遡った話でつい最近のことではありません。

通常、人は過去現在未来が一本の線でつなっがているものですが、発達障害の子は線ではなく点と点との繋がりで覚えていると考えられていて、時間の感覚や前後の関係がバラバラになっているのです。

『殴られたという過去』と『仕返しをする今』が点と点で繋がって殴るという行動に至ったのです。

ただ、周りの人にはこの点は見えないためいきなり殴りかかったと理解しがたい状況に見えてしまいます。

タイムスリップ現象は本人が過去の出来事を思い出すたびに発生してしまうので、他人に危害を加えるような行動に出ないように気をつけなくてはいけません。

まとめ

トラウマを抱えた人たちは被害から逃れられてもそのトラウマのせいで長い間苦しまなくてはいけません。

精神的DVも加害者から逃げたからと言って解決されたわけではないのです。

ふとした瞬間に記憶がよみがえり、当時と同じ恐怖に襲われるフラッシュバックによって被害者は気分が悪くなったり発作を起こしてしまったり、日常の生活に支障をきたす場合があります。

フラッシュバックが起こってしまった時には今起こっていることではないということをしっかりと自分に言い聞かせ、心を鎮めるように努めましょう。

また、フラッシュバックは精神科で治療することもできるし、誰かに話を聞いてもらうだけでも心が落ち着き改善することができるので一人で抱え込まないでくださいね。

 

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