幼少期の環境が人生を左右する!精神的DVが子供に与える恐ろしい影響。

『三つ子の魂百まで』と言いますが、子供は小さな頃に覚えたことや見たことをとてもよく覚えています。

幼少期に愛情たっぷりの家庭で育った子供は人に愛されることの喜びを知っているので自分が大人になった時もその喜びを人に与えることができます。

しかし、きちんとした教育を受けさせてもらえず、あまり可愛がってもらえなかった子供は愛情というものが何なのかを感じることができなかったので人を愛するとか思いやりの気持ちを持つということができません。

幼少期にどんな環境で育ったかということはその人の人生を左右する大きな要因であり、今後自分が親になった時にも気をつけなくてはいけない問題です。

加害者は幼少期に被害者だった

親による殴る、蹴るの暴力で子供が重症、死んでしまったという悲しいニュースが毎日のように報道されています。

ほとんどの理由が『言うことを聞かなくてムカついた』『泣き止まなくてうるさかった』という身勝手なものです。

このように子供に身体的暴力を振るう人は自分も幼少期に暴力を振るわれていた可能性が高いです。

子供が言うことを聞かなくてイライラするのは親だったら誰でも経験があると思いますが、だからと言って殴っていいということはありません。

しかし加害者は自分が幼少期に親からの暴力に屈していたため、殴ること以外で子供に言うことを聞かせる方法を知りません。

だから自分がされたのと同じように暴力で解決しようとしてしまうのです。

これは身体的DVに限ったことではなく精神的DVも同じです。

精神的DVの加害者は幼少期に親から『お前はダメな子だ』『お前なんか生まれてこなきゃよかった』と事あるごとに言われ、自分は親から大切にされていないと感じます。

自分が親になった時にこの悲しみを思い出し『自分の子供にはこんな辛い思いはさせない』と誓う人もいるでしょうが、自分が愛されてこなかったために愛し方が分からず、知らず知らずのうちに自分がされた精神的DVを子供にもしてしまっているという人が少なくありません。

ありのままの自分でいられない幼少期

自分が幼少期にDVの被害者だったという理由以外にも過保護な両親に育てられた子は加害者になりやすいと言えます。

なんでもやってもらえた、なんでも買ってもらえた、自分のミスは親が全部フォローしてくれた…こんな幼少期を過ごした子供は自分を王様だと思って生きてきました。

大人になっても自分は守られて当たり前、みんなが自分の言うことを聞くのが当たり前、トラブルは誰かが処理してくれるのが当たり前でなくてはいけません。

だから自分より弱い相手を精神的に追い詰め支配することで自分が王様でいられる世界を守っているのです。

また、過干渉な親に育てられた子や、期待されすぎて育った子にも精神的DVの加害者になりやすい傾向があります。

子供は自分のやりたいことがあっても親に『それはダメ。あなたにはこっちの方がいい』と希望を却下されたり、テストで98点を取っても『なんで100点じゃないの?そんなんじゃダメだ』と褒めてもらえなかったりするといつも親がどう思うかを気にして生活するようになります。

ありのままの自分では愛されないと思った子供は自己肯定感を育むことができなくなります。そして大人になった時に自分の存在価値を証明するために弱いものいじめをしてしまいます。

子供は親の精神的DVに気づいている

シェルターに入所している被害母子への調査で、子ども(4〜12歳)の暴力目撃率は100%だということが分かりました。

その暴力のうち、身体的な暴力が97%、精神的暴力が88%、性的暴力が20%という結果でした。

こんなに見ていたんだとビックリしませんか?

私の両親はとても仲がいいですが、一度だけ大きなケンカをしたことがあります。

夜に取っ組み合いのケンカをして次の日の朝も言い争っていました。布団の中で目を覚ました私は怖くて布団から出ることができず、ただじっとそのケンカがおさまるのを待っていました。

夫婦間のDVは両親が気づかないところで子供はちゃんと見ています。

別の部屋から聞こえてくる物が壊れる音、相手を罵倒する怒鳴り声、静まり返った部屋に響く泣き声…子供がどんな気持ちで耐えていたかと思うと胸が苦しくなります。

この幼少期の記憶はずーっと消えずに大人になっても悲しい思い出、怖い思い出として心に刻み込まれています。

子供に与える影響

●自尊心が育たない
幼少期に親から言葉の暴力を受けたり何をしても褒めてもらえなかった子供は自信を失い、自尊心が育たなくなってしまいます。
自尊心が低い子供は『どうせうまくいかない』『自分はダメな人間だ』と自分を否定的に捉えるようになり、心の病気になってしまう可能性があります。

●人の気持ちが分からない
幼少期に親から精神的DVを受けていた子供はそれが当たり前だと思ってしまいます。挨拶をするのが当たり前なのと同じで人を傷つけることも当たり前なのです。だから自分の発言で誰かが傷ついてもそれに気づくことができず同じことを繰り返します。先生や親に怒られても自分の何が悪かったのかがわからないので『当たり前のことをしているのになぜ怒られるんだ』と傷つき、ますます自己肯定感が低くなります。

●人を見下す、軽蔑するようになる
夫婦間での精神的DVを見てきた子供は加害者が被害者を罵ったりバカにしたりする姿を見て『そういうものだ』と思い込んでしまいます。例えば父親が加害者で母親が被害者だった場合、母親は一人では何もできない、母親は失敗ばかりするダメな人間というように父親が母親に対して言っていることが母親の価値だと思ってしまいます。すると母親に怒られても言うことを聞かないし、父親と一緒になって母親をバカにするようになります。
やがてこれが家庭の外でも行われるようになり人の失敗をバカにしたり、人を軽蔑するようになります。

精神的DVの被害に遭った子供、精神的DVを見てきた子供は人間として大切な部分が欠けています。

このような性格の子はお友達に嫌われてだんだんと孤立していきます。人付き合いができないまま大人になり、さらに惨めな思いをします。育った環境のせいで子供はこんなに寂しい人生を送ることになるのです。

DVから子供を守る方法

夫婦間で精神的DVがあったとしても子供には被害が及んでいない家庭もあります。

むしろ子供を味方につけるために配偶者の悪口を子供に吹き込み、自分は子供の気をひこうとおもちゃを買ってあげたりわがままを聞いてあげる人もいるくらいです。

しかし、同じ家の中で精神的DVが起こっている以上、いつ子供に被害が及ぶか分かりませんし、私は夫婦の中で精神的DVがあること自体がもう子供にとっての被害だと思っています。

子供を守るためには加害者から離すことが何よりも大切です。

被害者が女性ならシェルターで子供も一緒に入所できますし、他にも女性を受け入れてくれる施設は多いので一刻も早く逃げてください。

男性が被害者の場合には受け入れてくれる施設が女性ほど多くないので他のところで暮らすというのは難しいかもしれませんが、子供だけでも自分の実家に預かってもらったり、信頼できる人に相談をしてかくまってもらうなどの対策をとりましょう。

自分を守るためにも子供を守るためにもまずは加害者の元を離れてください。

そして子供の心のケアも決して忘れてはいけません。子供はたくさん怖い思いをしてきました。そして寂しい思いもしています。

どうか子供の気持ちに寄り添い、子供が安心して笑顔で暮らせるようにできるだけ側にいてあげてくださいね。

まとめ

精神的DVの加害者になってしまうのには幼少期の環境が大きく影響しています。

精神的DVは小さな頃からの積み重ねであり、大人になって急に始まることはほとんどありません。

子供は親の見ていないところで恐怖や寂しさと戦っています。

DVとまではいかなくても夫婦喧嘩を子供がどんな気持ちで見ているかを考えてあげてください。

また、子供が精神的DVの直接的な被害者にはなっていなくても大きな影響を与えられています。

子供を幸せにするのも不幸にするのも親です。かわいい我が子がより良い人生を送れるように親としての接し方を振り返ってみましょう。

 

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