精神的DV被害への警察の対応。相談することの必要性と注意点。

被害者だった経験がある私は、精神的DVで苦しんでいる人は保護されるべきだと思うし、加害者は罰を受けて当然だと思っています。

しかし精神的DVについて警察に相談をしても、早急な対応や加害者への処罰が期待できないのが現状です。

では、実際のところ、警察に相談をするとどのような対応をしてくれるでしょうか。また、警察に相談する際にはどのようなことに気をつけなくてはいけないのでしょうか。

警察の対応

法律で守られるべきDVには身体的な暴力だけでなく精神的な暴力も該当します。

体は無傷であっても脅迫されたり暴言を吐かれたなどして精神的にダメージを受けた場合も暴力として認められるため、警察に相談して助けを求めることができます。

身体的暴力を受けた場合、警察は加害者に連絡を取り、口頭で注意をしてくれます。

夫婦間でのトラブルで被害者が加害者から逃げ、居場所を知られたくないという場合は住居基本台帳の閲覧を制限してくれます。

その他にも加害者に対して直接的な指導や必要に応じた取り締まりもしてくれます。

精神的DVで相談をした場合は配偶者暴力相談センターや市町村にある相談窓口を紹介してくれます。

加害者にも指導をしてくれますが、身体的DVよりも警察の介入できる範囲が狭くなります。

実際に警察に相談した人の中にはすぐに保護してもらえた人もいれば、対応してもらえなかったという人もいるので内容によって変わってくるのだと思います。

ただ、もし警察が動いてくれなかった場合でも相談をしておくと後に裁判になった時や被害届を出すときに、どれくらい深刻だったかという証明になるので、相談しておくことは大切だと言えます。

精神的DVを刑事的に解決する

身体的DVは暴行罪や、傷害罪に該当します。この場合は警察が介入して加害者を逮捕してくれます。

精神的DVも脅迫罪や侮辱罪にあたる可能性があるため刑事的に解決することができます。

刑事手続は被害者が被害届を出したり告訴したりして犯罪を訴えた時に、警察などの捜査機関が犯罪行為の疑いがあると判断すると捜査が開始されます。

捜査内容としては、被害者と加害者それぞれから事情聴取をしたり、被害者が精神的DVを受けたと証明できるもの(医師の診断書、加害者の暴言を録音したレコーダーなど)を集めたりします。

しかし、警察が動いてくれたとしても加害者が確実に逮捕されるわけではありません。

もしかすると加害者に被害届を出したことが知られてしまってさらなる嫌がらせを受けるかもしれません。

警察に相談する場合には被害者は自分の安全に十分に留意し、避難できる場所も用意しておきましょう。

また、警察が被害者の深刻さを分かってくれず、あまり積極的に動いてくれない場合もあります。その時には弁護士などの専門家に相談することも考えておきましょう。

訴えることをためらってしまう

配偶者からの精神的DVに苦しんでいる被害者の多くは加害者を起訴することをためらいます。

それは精神的DVを刑事事件として扱った場合、加害者が処罰されると不都合な場合があるからです。

例えば処罰されたことにより配偶者が職を失う可能性があります。そうすると子供がいた場合、養育費の支払いを受けられなくなるかもしれません。また、親が犯罪者になることは子供の心を深く傷つけます。

さらに、決定的な証拠がないまま配偶者を訴えてしまうと、望んでいるような処罰が下されないどころか逆に名誉毀損で訴えられ、慰謝料を請求される可能性があります。

訴えられたことに腹を立てた加害者が今まで以上に過激な行為に出るかもしれません。

精神的DVは基本的に暴力は伴いませんが、いつ手を挙げられてもおかしくない状況なので、訴えたことがそのきっかけになってしまうかもしれません。

行動を移す前には一人で考えずに警察や弁護士さんによく相談をして、今どのようなアクションを起こすのがベストなのかを考える必要があります。

もし自分が相談されたら

相談者にとっての加害者は恋人かもしれないし、配偶者かもしれないし、上司かもしれないし、親かもしれません。

相手がどんな立場の人であってもその人物は相談者にとって恐ろしい存在であり、誰かに相談するということは被害者はかなり追い詰められた状態です。

だからもし、あなたが友達に精神的DVの相談をされても簡単に別れることをすすめたり、考えすぎじゃない?と軽くあしらったりしないでください。

あなたが被害者にしてあげられることは味方になってあげることです。

『私がついてるよ』『今までよく頑張ったね』と親身になって聞き、優しく包み込んであげることが被害者を救います。

精神的DVに苦しんでいる被害者は加害者のことを『本当はいい人なんだよ』とかばったり『私がダメな人間だから』と自分を責めたりするかもしれませんが、それは心が追い詰められて正常な判断ができなくなっているからです。

ですから、まずは被害者の心に寄り添い、冷静に物事が考えられるように導いてあげましょう。

そのあとに別れる選択肢があることや、無理をして仕事を続ける必要はないことなどを伝えてあげるといいと思います。

被害の内容によっては警察に行くことや弁護士さんに相談することなどをすすめて、定期的に被害者を気にかけてあげてください。

まとめ

精神的DVで警察が動いてくれるかどうかは被害の内容によって変わってきます。

脅迫罪や侮辱罪として認められれば加害者に対して指導をしてくれますが、犯罪として認められなかった場合は罰を与えることはできないし、警察はなかなか動いてくれないかもしれません。

警察を動かすためには被害者の熱意が必要になりますので、すぐには動いてくれなくても諦めずに何度も相談に行くことは大切です。

警察が受け付けてくれる相談内容や窓口の案内などは警察署のホームページに掲載している地域も多いので目を通しておくといいでしょう。

精神的DVの被害者にとって誰かに相談するということは、助けを求めているということです。

もしあなたが相談された場合には直接的な援助はできないかもしれませんが、自分は味方であるということを伝え、被害者の心を守ってあげてください。

 

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