慰謝料請求には証拠が重要!精神的DVで離婚するのは正しい選択です。

精神的DVの被害者には『暴力を受けたわけじゃないけど離婚できるだろうか?』と不安に思っている人もたくさんいますが、結論から言うと身体的な暴力がなくても離婚は出来ます。

『DV』という言葉には身体的な暴力はもちろん、精神的な虐待も含まれていて、精神的DVは被害者に想像を絶するほどの苦しみを与えるため、離婚理由として認められます。

しかし、精神的DVで離婚する際にも慰謝料を請求することが出来ますが、身体的DVのように目に見える証拠がないので被害の立証が難しく、希望の金額をもらえない可能性が十分にあります。

世間の精神的DVに対する認識

身体的暴力は見てわかるケガを伴います。

その痛々しい傷は見た人に『かわいそう』『痛そう』と思ってもらえます。

それはケガをして痛みを感じるという経験を誰でもしたことがあるから。テレビの再現ドラマでケガをした場面を見るだけでも痛みが伝わってくるような気がしませんか?

しかし、精神的DVは見てわかるケガや痛みを伴いません。

さらに、精神的DVの加害者は外ではとても良い人を演じるため周りからの好感度が高く、まさか陰でいじめをしているようには見えません。

そのため被害者が『夫にこんなことを言われたの』と加害者の暴言について相談しても『信じられない!きっと本気じゃないよ。虫の居所が悪かっただけだよ』とあまり真剣には受け止めてもらえなかったり、『妻が食事を作ってくれないんだ』と自分への冷たい態度を相談しても『どうせあなたが何か悪い事したんでしょ』と笑い飛ばされてしまいます。

このように精神的DVへの認識はまだまだ低く、被害者の辛さを分かってくれる人が少ないのが現状です。

私は離婚する際に弁護士事務所に問い合わせをしたのですが『浮気や不倫が優先です』と相談を断られてしまいました。

こんなに辛いのに後回しにされてしまう問題なんだととてもがっかりしたのを覚えています。

離婚を恐れないで

精神的DVの被害者には女性が多く、その中には専業主婦もたくさんいます。

離婚が頭をよぎることがあっても離婚したらお金の面で苦労すると不安になったり、子供がいる場合は父親がいないなんて子供がかわいそうだと離婚に踏み切れなくなってしまいます。

精神的DVは治療することが可能ですが、そのためには加害者の意思が重要で、治療をすすめても『俺を馬鹿にしてるのか!』と怒り出す場合もあります。

もし夫に直す気がないのなら今の状態がこれからもずっと続いていくということです。

今はまだ耐えられてもあなたはどんどん心を病んでいきます。それを見ている子供は幸せでしょうか?

私も離婚する時には大きな不安や悲しみがありました。

でも実際に離婚して思ったことは『離婚は悪いことではない』ということです。

失った自由と本来の自分を取り戻しました。笑顔でいることが増え自分のために生きていると実感できるようになりました。

そして何より元夫に怯えなくていい穏やかな日々を過ごせるようになりました。

だからどうか、離婚に対して前向きに考えてください。あなたが幸せを取り戻すことが子供の幸せにもつながります!

精神的DVは立証が難しい

離婚を決心したならば精神的DVの被害を第三者に伝えなくてはいけません。

精神的DVの相談は警察署でもできますし、配偶者暴力相談支援センターや福祉センターなどでもできます。

しかし夫婦間での精神的DVは密室で起こることがほとんどで、目撃者がいないことに加えて見てわかる証拠がないため、被害者がどんなに言葉で被害を訴えても『被害妄想ではないか?』『大げさに言いてるのではないか?』と疑われてしまうことも多々あります。

いくら説明しても分かってもらえないのなら証拠を集めて立証するしかありません。

目に見えないものを形に残さなくてはいけないので証拠集めは簡単ではありません。証拠が集まるまでの間、引き続き被害に耐えなくてはいけないというリスクもあります。

証拠として認められるのは被害について細かく書かれた日記や、精神科やカウンセリングに通ったという記録、もし物を投げられたり壊されたりしたならその写真、加害者の暴言を録音したレコーダーなどです。

このレコーダーは決定的な証拠になりますが、万が一加害者に発見されたら被害者はどんな仕打ちを受けるか分かりません。

音声以外の証拠でも戦うことはできますが、加害者側は自分を守るために被害者を悪者に仕立て上げてきます。

そうなると音声以外の証拠では弱く、被害の立証は難しくなってしまいます。

精神的DVで離婚する場合の慰謝料

慰謝料に決まりはなく、双方が納得するなら1000万円でも請求することができますが、精神的DVで離婚する場合の慰謝料は50万〜300万円が相場と言われています。

この金額は被害の大きさや婚姻期間、加害者の収入、子供の有無などによっても変わってきます。

婚姻期間や被害に遭っていた期間が長ければ長いほど慰謝料も高額になります。

相手の収入も多い方が高額の慰謝料が請求できます。

被害の大きさも金額の大きさを左右するので、より高額な慰謝料を請求するためにはやはり証拠の提出が重要になります。

慰謝料は離婚しても3年間は請求することが可能です。

離婚後も後遺症に悩まされたり、精神的DVが原因で生活が困難になった、病気を発症したなどの場合には後からでも請求しましょう。

また、最初に慰謝料の金額を提示するときは希望の金額より100万円くらいプラスすると話し合いの結果減額しても希望の金額をもらえる可能性があります。

被害者が慰謝料を請求された例

Aさんは夫からの精神的DVと身体的DVの両方の被害に遭っていました。

10年以上そのような生活が続き、ついに離婚を決意しました。

慰謝料を請求しない代わりに親権はAさんが持つという方向で話がまとまりそうだったのですが、夫は加害者が得意とする名演技でAさんの友達を味方につけAさんを悪者に仕立て上げました。

友達は別居してるAさんにお金がないことを分かっててわざと食事に誘い、『私が立て替えておくから』とお金を払ってくれました。

また別の食事会では勝手に男性も呼んでいてみんなで写真撮影をし、Aさんと男性のツーショットになるように加工しました。

そして裁判で夫側の証人として『Aさんはお金を返してくれない』『浮気をしている』と証拠を提出したのです。

仕組まれた証拠により被害者だったAさんは200万円の慰謝料の支払いを命じられてしまいました。

まさかそんなことってと思いますが、十分な証拠がないAさんに対し夫が提出した目に見える証拠は裁判官を納得させるには十分だったのです。

これはかなり稀なケースではあると思いますが、被害者が絶対に慰謝料を請求できるとは限りません。

このように加害者の根回しにより裁判で負けてしまったという実例は他にもあるので注意してください。

まとめ

精神的DVの被害者は『自分が我慢すればいい』『ケガしたわけじゃないし離婚するほどのことでもない』と思っていまいがちですが、加害者が自分の過ちに気づかない限り、精神的DVがなくなることはほぼありません。

子供がいる場合はそのうち子どもに被害が及ぶ恐れもあります。

離婚するにあたり経済的な不安や子どもにとって良くないのでは?と心配になるのは分かりますが、この環境を見ている子供も悲しい思いをしています。

離婚したからといって子供が二度と両親に会うことができなくなるわけではありません。

自分と子供を守るためにも離婚という選択肢は切り捨てないでください。

慰謝料はあなたが味わった精神的苦痛に対する代償です。お金をもらったからといって許される問題ではありませんが、しっかりと証拠を集め、納得する金額を請求しましょう。

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