精神的DVが原因でPTSDに!?正しい治療法で幸せな毎日を取り戻そう。

PTSDという言葉を聞いたことがありますか?心的外傷後ストレス障害とも言います。

うつ病と症状が似ていますが、PTSDはフラッシュバックのように辛かった体験が突然思い出され、その時の恐怖が蘇ったり、緊張状態が続く心の病気です。

東日本大震災で大きな恐怖や命の危険を感じ、PTSDを発症した人もたくさんいます。

PTSDは誰にでもなりうる病気で、精神的DVが原因でPTSDになった人も少なくありません。

PTSDとは

PTSDとはpost-traumatic stress disorderの略で、心的外傷後ストレスのことです。

PTSDの原因は、事件や事故、自然災害などの命の安全が脅かされるような出来事がトラウマとなって残り、時間が経ってもその記憶を思い出すことで様々な症状を引き起こす心の病気です。

誰にでも怖い体験、痛い体験はあると思いますが、その記憶は時間とともに薄れていきます。しかし、PTSDはその時の恐怖がいつまでも薄れることはありません。

原因が5年前の出来事だったとしても、被害者にはたった今の出来事のように感じられ、5年前と同じ恐怖にさらされるのです。

私の知人は東日本大震災の時、間もなく出産予定で大きなお腹を抱え、一人で自宅にいました。

突然大きな揺れに襲われ、物が落ちてくる中、大きなお腹で犬3匹を抱えて逃げるのはとても大変で死ぬかもしれないとすごい恐怖を感じたそうです。

幸い、知人もお腹にいた赤ちゃんも犬たちもみんな元気にしていますが、知人はその恐怖を忘れることはなく、未だにケータイの地震速報がなったり、大きな揺れを感じると足がすくみ、その場から動くことができません。

大の大人が震度4程度の地震に怯えて涙を流しているのです。彼女にとって東日本大震災は大きなトラウマになってしまいました。

自然災害だけではありません。交通事故に巻き込まれたり、目の前で大きな事故を目撃するのもPTSDのきっかけになります。

女性では性犯罪の被害者の60パーセントがPTSDを発症しています。

このようにPTSDを引き起こすきっかけになる出来事はいつ起こるか分かりません。ということはPTSDになる可能性が誰にでもあるということです。

精神的DVが原因でPTSDになる

先ほど命の危険を感じる出来事がPTSDを引き起こすと書きましたが、精神的DVの被害者がPTSDと診断されることもあります。

精神的DVは殴られたり痛い思いをするわけではないので、命の危険を感じるほどのことではないと思うかもしれませんが、被害者にとって精神的DVはものすごい恐怖です。

精神的DVは事故や災害のように1回で強烈なインパクトを与えられるものとは違います。ですが、一度始まるとその先ずっと継続して行われていくものです。

私自身、5年間そんな生活を送ってきましたし、中には10年、20年耐えたという人もいます。

精神的DVは基本的に身体的な暴力を振るわれることはありませんが、大声で怒鳴られたり罵られたりするだけでなく、物を投げられたり壊されたりすることがあるので『次は私が殴られるんじゃないか』と被害者は大きな恐怖を感じます。

実際に精神的DVがエスカレートして手をあげられるようになったという被害者もいます。

精神的DVは1回で受けるダメージは小さくてもこのように継続的に行われることによってPTSDになってしまう可能性があります。

PTSDの症状

【フラッシュバック】
トラウマとなった出来事が突然思い出され、その時の恐怖や苦痛がよみがえること。その恐怖や苦痛は時間が経っても緩和されずにいるため、被害者は当時と同じくらいの苦しみに襲われます。
また、思い出すのと同時に動悸がする、呼吸が苦しくなる、体が強ばる、冷や汗をかくなどの症状が出ることもあります。

【常に緊張状態にある】
PTSDの人は辛い記憶や恐怖がよみがえることを恐れていつも不安な気持ちでいます。
また、いつ危険な状態に陥ってもいいように常に身構えています。そのため、気が休まる瞬間がなく、いつもイライラしたり異常なくらい周りを警戒しています。
緊張のしすぎで眠れなくなったり過呼吸になるなどの症状が現れる人もいて日常生活に支障をきたす可能性があります。

【恐怖を避けるため行動が制限される】
PTSDの人は自分のトラウマが蘇りそうな場所や状況を避けたり、関係のある人に会うのを避けるようになります。
そのため行動範囲が制限されてしまい、日常生活に支障が出ることもあります。
精神的DVの被害者なら加害者と住んでいた地域に行けなかったり、当時使っていたものや食べていたものを受け付けなくなったりします。
また、辛い記憶で苦しむのを避けるために感情や感覚が麻痺するなどの症状が出ることもあります。
その結果、周りの人の愛情や優しさを感じられなくなったり、人に対して心が開けなくなるため、人間関係がギクシャクします。

【その他】
上記の症状以外にも、筋肉痛、下痢、不整脈、頭痛などの症状が体に現れたり、過剰にお酒を摂取したり薬物に手を出してしまうなどの行動に走る場合もあります。

治療法

PTSDの治療法は心理療法、グループ療法、薬物療法の3つがあります。

まず心理療法ですが、持続エクスポージャー療法が用いられます。

これはトラウマとなる出来事が発生した時の感情を被害者本人に語ってもらって、その感情に少しずつ慣れていくことを目的とした治療法です。

思い出すことはとても辛いですが『これは過去の出来事だからもう怖がることではない』と自分に理解させることができるようになります。

次にグループ療法ですが、これは同じような経験をした人たちが集まってPTSDの原因となった出来事について話し合う治療法です。

同じような体験をした人たちの集まりなので、自分の体験も話しやすく気持ちを分かち合うことができます。

他の人の話を聞くことで『苦しんでるのは自分一人ではない』という安心感につながったり、『自分の悩みは他の人より軽いかもしれない』と前向きになることができます。

最後に薬物療法ですが、これはPTSDの症状を緩和させるために行われます。

PTSDは鬱のような症状も現れるため抗うつ剤を使ったり、眠れないなどの症状には睡眠薬、不安が強い場合は抗不安剤などが使用されます。

薬物療法は心理療法がうまくいかなかった時、あるいは中等度以上のうつ病が見られる時に用いられるべき治療法で、最初から薬物療法を選択するのはふさわしくないとされています。

PTSDの治療は辛い経験を思いださなくてはいけないため、大きな苦痛も伴います。正しく行わないと、症状が余計ひどくなる可能性もあります。

決して一人で治そうとするのではなく必ず専門家の元で行うようにしましょう。

PTSDの人への対応

もしあなたの周りにPTSDの人がいる時はその人のことを責めたり威圧したりしないようにしてください。

慢性的なPTSDは家族や友人、恋人などの身近な人から受けたことが原因になっていることが多いです。

身近な存在に威圧された経験を恐怖として記憶しているので、他の人からも威圧されてしまうとパニックを起こしてしまいます。

PTSDの人はフラッシュバックが起こった時など、行動や会話がおかしくなることがあります。

周りの人はびっくりするかもしれませんが、刺激すると悪化してしまう恐れがあるので、冷静に対応してください。

フラッシュバックや過呼吸もずっと続くわけではないので無理になんとかしようとするのではなく、落ち着くまで待ってあげましょう。

ただ、自傷行為に及ぶ危険もあるのでその時は力ずくで発作を抑える必要があります。

それからPTSDの人にどんなトラウマがあるのかを知り、その人が恐怖を感じるような行動も避けるように配慮してあげることも大切です。

一緒に病院に行って医師から対応の仕方などのアドバイスをもらうといいかもしれません。

まとめ

PTSDは命の安全が脅かされるような出来事が原因で発症することが多いですが、精神的DVも長期にわたって繰り返されるとPTSDを引き起こす可能性があります。

PTSDでは体調の変化も起こりますが、それ以上に精神的に不安定になったり、人付き合いができなくなったりと心の面で大きな影響を及ぼします。

心の変化は周りからも気づきにくくPTSDだと分かるまでに時間がかかってしまい、なかなか治療が始められません。

PTSDだという確証がなくてもやる気が出ない、眠れない、常にイライラするなどの鬱に似た症状があったり、過去の出来事を思い出して辛いということがあればPTSDの可能性があるので、早めに病院に行きましょう。

早く気づけばそれだけ早く克服することができます。

 

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